「ビジネスフレームワークを駆使して論理的に説明しているのに、他部署が全く協力してくれない」 「顧客の無理難題と、現場の板挟みになって毎日胃が痛い……」
日々プロジェクトを推進する中で、このような「社内調整の壁」に絶望感を感じていませんか?
本サイト(ビジフレ.com)では、KT法やSWOT分析など、数多くの優れたビジネスフレームワークをご紹介しています。しかし、ビジネスの現場において、「論理(正論)」だけでは絶対に動かない壁が存在するのも事実です。
かつての私も、中小企業でプロジェクトマネージャー(管理職)として働きながら、他部署と顧客の板挟みになり、「自分は社内の便利屋で終わるのではないか」と本気で悩んでいました。
この記事では、論理が通じない社内調整に絶望していた私が、「泥臭い人間力」で壁を突破し、最終的に大企業への管理職転職を果たして年収をアップさせた実体験をお話しします。
「今の環境で、自分の調整業務が正当に評価されていない」と感じている方にとって、キャリアの視界がパッと開けるヒントになれば幸いです。
1. KT法(正論)が通じない! 品質保証部門と顧客の「板挟み地獄」
①現場の壁は「論理」だけでは突破できない
私は当時、研究開発部門の管理職を担っていました。担当していたプロジェクトで最大の壁として立ちはだかったのは、「常にリソース不足(人材不足)で多忙を極める品質保証部門(QA/QC)」との調整でした。
- 顧客: 「なんとか納期を早めてほしい。早くリリースしたい」
- 品質保証部門: 「品質基準を満たすまで絶対に出せない。そもそも対応する人員がいない」
顧客の要望と、品証部門の構造的なリソース不足。私はこの両者の間で、完全に身動きが取れなくなっていました。
②メールやテキストが引き起こす「絶望的なすれ違い」
私は事態を打破するため、KT法(ケプナー・トリゴー法)などのフレームワークを活かして、状況を整理し、何をやる必要があるかなど、潜在的なリスクを論理的に洗い出しました。
そして、「大スケールで製造するために必要な設備対応」「顧客からの品質要望事項」をまとめ、各担当部門へメールを送りました。
しかし、「状況は理解できますが、現場には人がいません」という返信すらありません。
つまり、無反応ということです。
どれだけ完璧なフレームワークを使っても、テキストのやり取りだけでは、忙殺されている現場の心は1ミリも動きませんでした。「自分はなんて無力なんだろう」と、PCの前で絶望したことを今でも鮮明に覚えています。
2. 突破口は「泥臭さ」の中にあった
①画面を閉じ、電話で「行間と熱量」を伝える
「このままではプロジェクトが頓挫する」。そう直感した私は、論理だけで説得するアプローチを捨てました。
まず、メールを送るのをやめ、直接工場へ電話をかけるようにしました。メールのテキストからは絶対に読み取れない「顧客の本当の焦り」や「言葉の裏にあるニュアンス(行間)」を、自分の声で、熱量を持って伝えるためです。
最初は面倒くさがっていた品証の担当者も、何度も電話で背景を共有するうちに、少しずつ「ただの無茶振りではない」と理解を示してくれるようになりました。
②膝を突き合わせて気づいた「人間同士」の仕事
さらに、進捗が少しでも遅れそうだと感じた時は、都会のオフィスから離れた工場まで直接足を運びました。
そして、ただ「やってください」と丸投げするのではなく、私自身が呼び水となるような概要案や検証のベースを作成し、「出来る限りのサポートは私がやります」という姿勢を行動で示しました。
膝を突き合わせて協議を重ねた結果、品証部門の態度は劇的に軟化しました。最終的には、なんと品証部門と顧客との「直接面談」にまで漕ぎ着け、止まっていたプロジェクトが嘘のように大きく前進したのです。
3. 中小企業診断士の学びで気づいた「社内調整」の本当の価値
①自分の仕事は「ただの便利屋」ではなかった
この泥臭いプロジェクトを完遂した後も、私の中にはモヤモヤが残っていました。「結局、自分がやったのは名もなき社内調整やご機嫌取りだけではないか」と自分を卑下していたからです。
そんな不安から、私は自分のビジネススキルを体系化するために「中小企業診断士」の資格学習を始めました。そして、組織論や経営戦略を学ぶ中で、ハッと気づかされたのです。
私がやっていた泥臭い行動は、決して「ただの便利屋の雑務」ではありませんでした。立場の違う人間同士の感情の対立を解きほぐし、同じゴールへ向かわせる「高度なステークホルダー・マネジメント(利害関係者の調整)」そのものだったのです。
②評価されない環境(中小企業)にいることの最大のリスク
「自分のスキルは、間違っていなかった」。そう確信したと同時に、恐ろしい事実に気づきました。
私がいた中小企業では、この泥臭い調整プロセスが「誰にでもできる雑務」としてしか評価されていなかったのです。
どれほど高度なマネジメント力を持っていても、それを正当に評価してくれない環境に居続けることは、ビジネスパーソンにとって最大のリスクです。 私はついに、外の世界へ目を向ける決断をしました。
4. 【実証】中小企業での「泥臭い調整力」は、大企業でこそ高く売れる
①大企業が求めているのは、部署横断で動ける「横串のマネジメント力」
自分の市場価値を確かめるために転職活動を始めてみて、私は驚きました。大企業は、私が思っていた以上に「部署の壁(サイロ化)」に悩んでいたのです。
大企業であればあるほど、部門間の利害対立は激しくなります。だからこそ、経営層は「部門を横断し、横串を刺してプロジェクトを推進できる人材」を喉から手が出るほど求めていました。
②管理職から管理職へ。年収アップとより大きな舞台を手に入れた
面接の場で、私は華々しい成功体験ではなく、あの「品証部門と膝を突き合わせて泥臭く調整したエピソード」を語りました。面接官の反応は、非常に好感触でした。理屈だけでなく、泥臭く人を巻き込めるリアルなマネジメント力が高く評価されたのです。
結果として、私は中小企業から大企業への「管理職としてのスライド転職」に成功しました。年収がアップしただけでなく、より裁量が大きく、自分のマネジメントスキルが正当に評価される環境を手に入れることができたのです。
5. まとめ:次はあなたが「自分の本当の価値」を知る番です
①今いる場所が、あなたのすべてではない
もし今、あなたがこの記事を読んで「自分も他部署との調整や板挟みで苦しんでいる」と感じているなら、一つだけ確かなことをお伝えします。
あなたのその「泥臭い調整力」は、絶対に外の世界で高く評価されます。
正しいビジネスフレームワークの知識と、人を動かす泥臭さ。その両方を持っているあなたは、ただ「評価されない環境」にいるだけです。
②【行動の提案】まずは外の世界の評価を聞いてみよう
今の辛い状況を打破するための第一歩は、いきなり退職届を出すことではありません。「自分の市場価値(他社からの評価)を客観的に知ること」です。
自分の市場価値鵜を客観的に確認するためのもっとも簡単な方法を転職活動だと考えます。
ここで言う「転職活動」とは、転職することではありません。あくまで、転職サイトに登録することや転職エージェントと面談を行うを指しています。
では、なぜ転職価値が効果的かといいますと、人はその状況にならないと真剣に考えないからです。
転職活動を行うということは、少なくとも職務経歴書の作成を行うことになります。つまり、自分のこれまでの経験や、獲得したスキルの棚卸を行うことなります。また、そこから自己アピールを行うために必要な経験やスキルを見出す必要があります。
つまり、そのような行動が、自身と向き合う状況を作りだすことになり、自分という商品を確立することになります。
そして、転職サイトのスカウトサービスを活用することで、その商品(あなた自身)の市場価値を確認することが出来るのです。
そのスカウトを見て転職するかは、あなた自身がそのあと決ればよいと思います。
まずは、あなたの「泥臭い努力」を高く買ってくれる企業があるか、一度確かめてみてはいかがでしょうか?
社内調整に疲弊する毎日から抜け出し、あなたが正当に評価される舞台で活躍できることを、心から応援しています。
