ブレインストーミング(ブレスト)のルールとやり方について【活用例あり】

目次

1.ブレインストーミング(ブレスト)とは?

ブレインストーミングとは、最も有名なメソッドであり、「ブレスト」とも呼ばれています。そして、その名のとおり、脳内を嵐のように回転せることで、アイデアを生み出すビジネスフレームワークです。

そして、ブレストを行う上で最も重要な4つのルールがあります。

そのルールこそがブレストの根幹であり、ブレストに限らずアイデアを出し合うビジネスフレームワーク、全てに当てはまります。

それでは、4つのルールについて、もう少し詳細に説明します。

1.他人のアイデアを否定しない

当然ですが、人は否定されると委縮してしまい、アイデアを発想するために必要な脳の状態を保つことが難しくなってしまいます。

また、せっかく思いついたアイデアを発表することも躊躇ためらってしまいます。それは、その個人だけでなく、この会議に参加している全ての人のアイデア発想にも影響します。

従って、他人の又は自分のアイデアに対しても、否定的な行為は絶対に行わないことを心がけましょう。

2.自由奔放なアイデアを歓迎する

本当の意味でアイデアが思い浮かばない人はいないでしょう。誰でも、多少なりとも考えを持って行動している以上は何かしらのアイデアを持っているはずです。

しかし、性格が引っ込み思案であったり、こんなしょうもないアイデアを発表すのが恥ずかしい感情であったり、現実的に実施できないなど、何かしらのカギを自分自身にかけてしまっています

だけども、その扉を打ち破って、アイデアはどんどん発表すべきです。時には、突拍子のないアイデアがキッカケとなり、他人のアイデア脳を刺激することだってあります。

その結果、より良いアイデアへ発想する可能性もあるので、どんなアイデアでも必ず発表すべきなのです。

3.アイデアの質よりも量を重視する

誰のどのようなアイデアがキッカケとなって、新しい発想が生まれるかは、正直なところわからないでしょう。

しかし、そのキッカケの確率をあげることはできます。

それは、多くのアイデアを出し合うことです。

新たなアイデア発想のキッカケもまたアイデアなので、多くのアイデアに触れることができれば、新たな発想へ導かれる確率も自ずと上がるでしょう。

つまり、質にこだわるあまり、量が少なくなってしまうと確率が減少するだけでなく、「質」という枠から抜け出したアイデアが生まれる可能性も低くなります。

従って、完璧なアイデアの提案を1つを目指すのではなく、出来る限り多くのアイデアを提案するようにしましょう。

4.他人のアイデアとの足し算・掛け算でもOK

これこそが、新しいアイデアを出すための王道になります。

アイデア発想のバイブルとされるジェームス・ウェブ・ヤングの著書である「アイデアのつくり方」にも記載され、多くのアイデア発想書籍で引用されている言葉に下記があります。

『アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ』

従って、積極的に相手のアイデアを活用することが良いアイデアを発想する近道なのです。

しかし、中には他人のアイデアを活用すると、アイデアを盗んでいるような気持になる人もいるでしょう。しかし、この会議の目的はアイデアを生み出すことです。あたなたが誰かのアイデアに乗っかり、そのアイデアにまた別の誰かが乗っかることで会議が活性化され、良質なアイデアへと導かれるのです。

これこそが、ブレストの神髄でもあります。

2.ブレインストーミングの活用例

続いて、ブレストのやり方について、順を追って説明します。

1.事前準備

事前準備としては、最低限、以下の内容は決めておきましょう。特に、ファシリテーター(進行役)を誰が担うのかは重要です。

  • 議論したいテーマ
  • 会議を行う場所
  • 会議を行う時間
  • 会議を行う参加人数
  • 参加者の年齢層、年齢幅、役職幅
  • 進行役(ファシリテーター)

議論のテーマは、もちろん、事前に決めておく必要がありますが、そのテーマを参加者に伝えるタイミングとしては以下の2通りがあり、それは議題やメンバーによって判断しても良いと思います。

 ⇨テーマに対するアイデアを事前にまとめた資料を各々が発表する方法
 ⇨ファシリテーターがその場でテーマを発表する方法

2.会議運営

会議といっても、何かを決めたり判断したりする会議とは異なり、アイデアを出すことが目的ですので、そこまで難しくはありません。おおよそは、以下の通りになります。

  • 参加者メンバーがアイデアを順番を決めずとりあえず出し合う方法
  • 参加者メンバーで順番を決めて(席順でOK)順に出し合う方法
  • 参加メンバーで事前に各々アイデアを共有しておく方法

オススメとしては順番を決めて、順に出し合う方法です。

その理由は、

自分の順番までに他者のアイデアを見聞きしているので、そこから連想することができること、また、順番が巡ってくるというチョットした緊張感から、アイデアを絞り出すことに期待します。

さらには、言わないといけない状況が、アイデアの足枷となっていた、「こんなこと言ったら少し馬鹿にされるかな」という個人の感情を緩和することができ、発言しやすくもなります。

もちろん、

そのアイデアが馬鹿げていると感じているのは、あくまでその人自身であり、そのアイデアが「キーアイデア」になることとだって期待できます。

その後、各個人のアイデアが枯渇しスキップが連続したら、提案がまだある人のみで続け、グループ内のアイデアが出なくなるか、または、制限時間がきたら終了します。

制限時間は、参加人数にもよりますが、30~40分程度で十分だと思います。

3.クロージング

最後に、アイデアをカテゴライズ化して1つの資料としてまとめて終わりです。

資料は、基本的な概要をA4用紙1枚に収まるように作成してアイデアの概要を一目でわかるように作成することと、補足資料として提案された全てのアイデアをまとめた方があとで見直した際に、分かりやすくなります。

3.ブレインストーミング(ブレスト)のまとめ

以上が、ブレインストーミング(ブレスト)になります。

このブレストとも呼ばれる手法は、おそらく、ビジネスパーソンであれば必ず行うビジネスフレームワークになります。

また、ブレストは1つのテーマを1回で終わらせるのではなく、改めてまとめた資料を読み直し、再度行うことも効果的です。

その際、メンバーを変えることをお勧めします。さらには、社内の他部署も巻き込むことで、全く異なったアイデアを発想することができる可能性があります。

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