1.KJ法とは?
KJ法とは、会議で提案されたアイデアをまとめる為の手順を示したビジネスフレームワークです。
このビジフレの考案者は、実は日本人の川喜多二郎さんという方で、川喜多さんの頭文字からKJ法と名付けられています。
KJ法はブレインストーミン(ブレスト)とセットで用いられるビジフレで、アイデアを抽出した次のスッテプで用いられるビジフレです。
KJ法は、下記の順序に従い実施します。
《KJ法の流れ》
ラベル化アイデアの言語化
ドキュメント化
グループ化アイデアの共有化
カテゴライズ
ネーミング
図解化(A型)
ビジュアル化
空間配置
叙述化(B型)
文章化
ライティング
以上が、KJ法のおおまかな流れになります。
2.KJ法のやり方
次いで、KJ法のやり方について、各ステップに沿って説明します。
下記の説明では、ホワイトボードを用いて、付箋を使った方法を示していますが、最近ではweb会議の方が多くなってきていると思います。従いまして、これからはPowerPoint(パワポ)やJamboardなどで画面を共有しなが進めることになると思います。
ステップ1:ラベル化
初めに、ブレストのようなビジフレを用いてアイデアを提案します。
この時、次のステップで作業がしやすいように付箋紙などを用いてアイデアを書き出します。
そして、ホワイトボードなどに貼ります。
ステップ2:グループ化
ステップ1で提案されたアイデアを関連性の近いものごとに集めて、一括りにします。
この時、まとめたアイデアごとにグループ名を付けます。
例えば、下図のようにグループ化をしたあと、紫カードグループ(idea 5 グループ)に、関連するサービス名や技術名、カテゴリー名の名前を付けます。
ここで重要なことは、付与した名前が当該グループについて十分に説明できていることです。
この段階で、ある程度まとまった単位(ユニット)が作成できているのであれば、次のステップ3に進みますが、まだバラけているようでしたら、改めて同じようにステップ2を実施します。
このステップ2のグルーピングの目安は、5~10グループになります。
続いて下図のように、先ほどグルーピング化したユニットを、より大きなカテゴリーとして括ります。
ここまでがステップ2のグループ化になります。
ステップ3:図解化(A型)
ステップ2で大きくカテゴライズしたあとは、各々のカテゴリーの関係性について相関図を作成します。
各カテゴリーごと、各グループごと、さらには各ラベルごとの相関関係まで落とし込みます。完全に相関関係を構築することは難しいので、無相関なラベルがなければ問題ありません。
下図の事例では、「健康」というキーワードでカテゴライズすることを想定しました。大体のイメージを掴んでもらうため、大まかな表記となっていますが、イメージとして掴んで頂ければと思います。
そしてこの段階は、イメージとして脳の中にインプットした状態(ビジュアル化)となります。
ステップ4:叙述化(B型)- 文章化
そして最後のステップは文章化です。
相関図が出来ましたので、ぼやけていたアイデアの集合体の輪郭がはっきりと見えてきたと思います。
ステップ3では、イメージとして脳の中にインプットした状態(ビジュアル化)でしたので、ステップ4では、最終ステップとしてアウトプットを行います。
人は、アウトプットするときに大きく理解度を深めますので、この文章化(言語化)という作業が非常に重要になります。
そして、これまでのアイデアを下記の文章としてアウトプットしました。
『idea 12』というルールが法制化されてことで、『idea 5』が市場で活性化され、消費者の手の届きやすい又は関心の高いモノになるでしょう。
さらに、『idea 5』は『idea 4』との相性も良いことが知られており、『idea 4』も同時に活性化されることは明らかであり、『idea 4』は『idea 8』との相乗効果も期待できます。
近年、『idea 8』は『idea 6』に効果的であるとの報告もあり、それを『idea 12』が後押しすることが考えらます。
ここで、ある程度の結果を出すことができれば、最終的には『idea 10』も視野に入れた動きを取ることが可能であると考えます。
3.KJ法のまとめ
KJ法については以上となります。
このKJ法は、ブレストなどで出てきたアイデアをまとめるための手法です。従いまして、ブレストとの相性がよいビジフレですので、「ブレスト+KJ法」のセットで活用されると良いでしょう。
基本的には、参加者でホワイトボードの前に立って4つのステップを順序良く実施することでゴールに向かうことが出来ます。しかし、空間配置や文章化は少し慣れが必要となりますので、初めは難しく感じるかもしれませんが、数回経験すれば直ぐに慣れてくると思います。
また、このKJ法の重要なステップは、やはり最後の文章化になります。ここでアウトプットすることで、理解度がぐっと深まります。そして、文章化のコツは、PowerPoint(パワポ)でプレゼンするようにポインターを持って実施すると言語化しやすくなります。