1.PM理論とは
PM理論とは、目指すべきリーダー像を示すためのビジネスフレームワークです。
因みに、日本人の三隅二不二氏によって提唱された、日本発のビジネスフレームワークで、古いビジフレです。
このPM理論は、部下やプロジェクトをマネジメントに関するフレームワークではありません。
目指すべきリーダー像を2つの軸を用いて解析し、リーダーとしての心構えや立ち振る舞いを示すフレームワークになります。
そのPM理論についての図式を下に示します。
PM理論とは、上記のようにマトリックス系のフレームワークになっています。
その中にある、Performance(目標達成機能)とMaintenance(組織維持機能)のHigh&Lowの組み合わせで、そのリーダーの特性を示したものです。
結論としては、PM typeと記されたフレームのリーダーを目指すべきということになります。
それでは、PM理論の各typeにつていて、ご説明いたします。
1.pm type(ダメダメタイプ)
pm typeは、ダメダメタイプのリーダーシップです。
目標達成のための進捗管理もできず、さらには組織やチームをまとめる人望もないので、当然リーダーには相応しくないタイプになります。
この場合、業務遂行能力かコミュニケーション能力をある程度身に付けるまでは、部下やスタッフの立場を担うことが必要になります。
2.Pm type(指図タイプ)
Pm typeは、指図タイプのリーダーシップです。
目標達成能力は高いが、組織のメンテナンスができないため、短期間では組織やチームを引っ張り、ある程度の成果は見込めると思います。
しかし、組織やチームも人で構成されているので、余りにも目標達成に向けた指図だけをされてしまうと、内部で不満が溜まり、いずれ疲弊し、最終的にはパフォーマンスが落ちてきます。
その後は、組織やチームの内部分裂の可能性を秘めています。
このケースにおいては、組織やチームのバッファー役となる人当たりの良い部下を引き入れることで、リーダーに対する不満を中和しながらチーム運営をする必要があります。
3.pM type(人気者タイプ)
pM typeは、人気者タイプのリーダーシップです。
業務遂行能力は高くはないですが、人望はあるタイプになります。
組織やチームとしては、楽しく和気あいあいと業務にあたることになるので、一見、良さそうな組織やチームに見えます。
しかし、最終的に、進捗管理が出来ないために目標達成できずにプロジェクトの中断する危機の可能性もあり、業績に結び付かない場合、徐々にチームが疲弊していくことになります。
このタイプのリーダーは、ブレイン役を担える部下やスタッフをチームの中に引き入れることで、高いパフォーマンスを出すことが出来るようになります。
4.PM type(理想タイプ)
PM typeは、理想タイプのリーダーシップです。
業務の進捗管理や課題に対する判断力も適切であり、仕事においての成果を出すことができるリーダです。
加えて、人望もあるので組織、チームも積極的に業務に取り組みます。
つまり、部下やスタッフがモチベーションを落とさずに、業務が効率的に回るので、遂行能力と人望の相乗効果により生産性の高いチーム運営を可能とします。
まさに、理想のリーダー像となります。
2.PM理論の活用例
では、PM理論はどのように活かせばいいのでしょうか?
実際のところ、PM typeを目指ざすことが目標になります。
しかし、根本的に、理想のリーダー像であるPM typeの方々は、このフレームワークについても学ぶ必要がないと思います。
このPM理論を学ぶべき人とは、pM typeの方になります。
恐らくこの記事を読んでいる方を含む多くのビジネスパーソンは、pM typeが多いのではないかと思います。
それは、pM typeである、ビジネスパーソンが「Performance」つまり目標達成のための能力が足りない又は部下に対して厳しく指示できないと悩んでいるのではないかと思います。
そのような悩みを持った方々に、この理論を一種のマインドチェンジとして活用して頂ければと考えています。
実際、足りないのは目標達成能力であり、逆を言えばそれ以外の人望(コミュニケーション能力)は手に入れていて、業務遂行の能力さえ手に入れば、理想のリーダー像になることができます。
この現状を把握することで、今後の自分自身が手に入れるスキル、出来ればメンターにする上司を明確に目標設定ができると思います。
そして、これがPM理論の真の活用方法であると考えられます。
3.PM理論のまとめ
以上がPM理論のご説明となります。
先述もしましたが、このPM理論は、何かを実行するビジネスフレームワークではなく、マインドチェンジとして活用するための方法であると考えていますので、是非、すぐにでも活用して意識改革を実施頂ければと思います。
最後に、あなたが意識を変えれば、部下やスタッフの方々もあなたの変化に気づくと思います。
そして、その気づきは、部下やスタッフにプラスに影響し、受け身の組織ではなく、積極的に業務を回すようになり、最終的には、組織やチームのパフォーマンスも向上すると思います。
コメント
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Great content! Keep up the good work!
Thank you for your comment.
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